CorelDRAW Graphics Suite X4 日本語版2008/07/17 01:32

コーレル社(日本法人)の発表によると、CorelDRAW Graphics Suite X4の日本語版が、2008年8月15日(敗戦記念日ですね)に発売されることになりました。

X4の英語版は2008年2月に発売され、既にService Pack 1も6月に提供されていますが、X3同様、東アジア言語版は半年程度遅れての登場となったわけです。もちろんX4日本語版は、Service Pack 1適用済みの製品として出荷されます(Corel社発表)。基本的には、英語版との機能差はありませんので、X4の特徴に関しては、当ブログの次の記事を参考にしてみてください。

なお、Corel社はCorel DESIGNER Technical Suite X4 (英・仏・独語版)を発表しました。DESIGNERはCorelDRAWと同一エンジン/インターフェイスのバリエーションで、製図関係業務をターゲットとし、3D CADファイルのインポート機能やアイソメ図の作図機能等が追加され、一方、一部の特殊効果が省かれています。X4は、その型番どおり、CorelDRAW X4を基にしています。こちらは、日本語版はたぶん開発されないでしょう。

CDGS X4 SP1のNikon D60対応2008/07/17 02:39

先に、Paint Shop Pro Photo X2.10のRAWファイル対応の記事で触れましたが、Corel PHOTO-PAINTおよびCorelDRAW X4 Service Pack 1では、Nikon D60 RAWファイルの読み込みに対応しています。

SP1適用前でも、無理やり読み込ませることはできましたが、正式対応により、正常な画像として開くことができるようになりました。下の画像が、初期設定のままで読み込んだ結果です。

SP1での読み込み結果

なお、X4ではRAWファイルの読み込みに直接対応(X3では、「RawShooter essentials 2005」を添付。同アプリケーションは後にAdobe Systems社が買収)したため、RAWファイルを開くと専用の「カメラ RAW ラボ」ダイアログが表示されます。X4 SP1 英語版で、紹介しておきましょう。

「カメラ RAW ラボ」ダイアログ

これは、「ラボ」という命名から推察されるとおり、「イメージ調整ラボ」に近い機能を持ったダイアログです。もちろん、「カラー」タブの設定項目は、"RAW現像"に対応した内容です。

「カラー」タブ

  • ホワイトバランス
    • 撮影形式
    • 自動
    • 昼光
    • 曇り
    • タングステン
    • 蛍光灯
    • フラッシュ
    • カスタム
  • 色温度
  • 着色
  • 彩度
  • 露出
  • 輝度

「詳細」タブでは、「シャープ度」のほか、画像ノイズを調整する「輝度ノイズ」「カラーノイズ」の項目があります。

「詳細」タブ

また、「プロパティ」タブでは画像/撮影情報を確認できます。SP1では、Nikon D60にきちんと対応していることが分かります。

「プロパティ」タブ

X4日本語版はSP1適用済みなので、D60のRAWファイルをそのまま読み込めるでしょう。「カメラ RAW ラボ」も、もちろん日本語表記になります。

Table Preset Docker2008/07/19 09:34

Corel社が運営するCorelDRAWコミュニティサイト「CorelDRAW.com」のブログに、「CorelDRAW insider」というコーナーがあります。ここの内容は、主として開発者向け情報のようですが、アドオンとしてカスタムドッキングウインドウをCorelDRAWやPHOTO-PAINTに追加する方法を紹介した記事(「Custom add-ons and dockers in CorelDRAW」 by Jeff Harrison)が掲載されています。

そのサンプルとして、「Table Preset Docker」というカスタムドッキングウインドウをもとに、 ソースコードの解説やインストール方法が紹介されています。XML、 XSLT、VBA、HTMLおよびJavaScriptの知識があれば、この記事をより理解できるとのことですが、私が持ち合わせているのはHTMLとJavaScriptぐらいまでの知識なので、まだまだ敷居が高いようです。しかし、単に「Table Preset Docker」をダウンロードして利用する、というだけなら誰にでもメリットがあるでしょう。

「Table Preset Docker」は、CorelDRAW X4で新設された表(テーブルオブジェクト)に対し、1クリックでプリセットの表デザインを適用できます。また、ドッキングウインドウ内に「カスタム」タブも用意され、プロパティバーよりも簡単に表の一括デザインができるようになっています。もし機能に不満があれば、自分でソースコードを変更し、さらにカスタマイズするべきなのでしょう。

Table Preset Docker 

「Table Preset Docker」は、記事の末尾にあるリンクから「TablePresetDocker.zip」ファイルをダウンロードします。CorelDRAWを起動している場合は終了し、ダウンロードしたファイルから解凍した「TablePresetDocker」フォルダを以下のフォルダにコピーします。

64bit Windowsの場合
C:\Program Files (x86)\Corel\CorelDRAW Graphics Suite X4\Programs\Addons\Draw
32bit Windowsの場合
C:\Program Files\Corel\CorelDRAW Graphics Suite X4\Programs\Addons\Draw

次にCorelDRAWを起動すると、「Table Preset Docker」ドッキングウインドウが使用できるようになります。もちろん、テーブルオブジェクトはX4の新機能ですから、旧バージョンでは利用できません。